和菓子店の多い本郷を取材して作り上げた作品
a.schoolの探求ラボ授業を通じ、製作者のリオさんは本郷の街に和菓子の店が多いという所からどのような商品があるかを気にするようになりました。
取材を行っていく内に、その豊富な和菓子の種類に興味が湧き、沢山の人に和菓子を知ってほしい!という思いを抱いたのです。
そうして作られたゲームが「和札」。花札の仕組みを取り入れつつ、多くの和菓子を集めた上で最後の結果まで勝敗が分からないというドキドキを届けたいという作品に仕上げました。
■「和札」はどのような作品?
手札が無くなるまで和菓子を集めるという作品です。
ただ単に集めるだけでなく、得点がルール毎に違うので、集めたカードによっては逆転の可能性もあるという要素が含まれています。
・1ゲーム7分の手軽なゲーム
プレイ人数は2~3人。
1ゲームがサクサク終わるので、全てのルールを堪能する事が出来るでしょう。
・可愛らしい絵柄の豊富な和菓子カード
19種類の和菓子カードが、合計58枚封入されています。
2~4枚ずつの封入になっているというのもポイント。その為、見えていても取れないカードが出てくる事があります。
・ランダムに選ぶ3つのルール
最終的に点数を決める為のカードが3枚封入されています。
得点配分は以下の通り。カード自体にはルール配点が掛かれていない為、説明書を見るか以下の内容を参考にするといいでしょう。
ルール①:食感
配点―8点:もちもち 5点:ガリガリ
ルール②:あんこの種類
配点―8点:あんこあり 5点:あんこなし
ルール③:大きさ
配点―8点:6cm以上 5点:6cm未満
・ルールは簡単!「和札」の遊び方
花札をモチーフとしていながらも、煩雑な役の無い点取りメインな作品。
その為、1度遊び方を覚えたらサクサク遊べることでしょう!
ここではその遊び方をご案内。
山札をシャッフルして、プレイヤーに8枚ずつカードを配る
まずはルールカードと和菓子カードを分けて、和菓子カードを良く混ぜた上で8枚ずつカードを配ります。
このカードを場に出してカードを獲得していく事になります。
山札の上から順に8枚、場にカードを置く
場にカードを、4枚ずつ2列に並べます。8枚あるカードが場札となります。
手札にあるカードを場に出して、同じカードがあれば獲得できるようになります。
じゃんけんをして勝った人がルールカードを引く
手番決めのじゃんけんを行います。勝った人は裏向きにしてあるルールカードをシャッフルし、1枚選びます。
ルールカードは全て裏向きのままにします。1枚だけ選択したカードを山札の横に添えるといいでしょう。
ルールカードを引いた人から時計回りにカードを出し、山札から1枚場に出す
手札が無くなれば終了。得られる得点はルールカードで変わる
全員の手札が無くなった所で、ルールカードをめくります。
この時出たルール(触感、あんこの種類、大きさ)で、得点の計算方法が変わります。
『あゆやき』や『冷やし生チョコバナナ大福』辺りは総じて得点が高いので争奪戦になる事でしょう!
そして一番多くの点を取った人が勝ちとなります。
■和札で実際に遊んでみる。
実際に和札を3人でプレイしてました。
内容としてとても分かりやすく、プレイ自体はとてもサクサク進んでいきます。
そしてそれぞれの手番が終わり、ルールカードを捲って計算――
今回のルールは大きさで、私(手前)が43点、奥側のプレイヤーが41点。
そして右側が54点と一番多くの点を獲得する結果に終わりました!
もしこれがあんこの種類ルールだとしたら、右側のプレイヤーと私が同点となっていた事でしょう。
ルールの違いで勝ち負けも変わってくるので、高得点札が上手く回収できるかどうかもポイントになりそうですね。
実際に遊んでみて。
かなり簡単なルールは伝わりやすく、小学4年生が作ったのも頷ける手軽なゲームとなっていました。
小さな子供でもお友達やお父さんお母さんと一緒に出来て非常に遊びやすそう、と素直に感じた所です。
豊富な和菓子の種類と可愛らしい絵柄で楽しくプレイする事ができる作品ですね。
お正月のちょっとした時間に、緑茶を飲みつつ遊ぶのもいいかもしれないかなと。
そして何より取材をした内容がばっちり生きていると感じることが出来ました。
遊んでいて、和菓子を食べたくなりそうな。そんな雰囲気溢れるものになっていました。
■制作者のリオさんにインタビュー!
今回ゲームマーケット2016秋にて、制作者のリオさんにお話を伺いました。
実際にプレイをしつつ、魅力について語ってくれました!
「和札」制作までのお話
――本日は宜しくお願い致します。作ったゲームについて教えて下さい。
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 花札のゲームの仕組みと、和菓子を組み合わせた「和札」というゲームを作りました。 [/speech_bubble]――和菓子を取り入れようと思ったきっかけは何ですか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 私は、本当は和菓子があまり好きじゃなかったんです。でも皆が和菓子が好き、と言っているから、疑問に思って調べてみたら興味を持つようになりました。それで、皆にも多くの和菓子を知って貰おうと思って、色んな種類の和菓子を入れたカードゲームを作りました。 [/speech_bubble]――街の取材の時に、一番苦労した事はありますか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] んー、何だろう。でもあまり和菓子好きじゃなかったから、調べる時に、和菓子を食べなきゃいけないって宿題があって、それが一番大変だったんです。 [/speech_bubble]――食べる事が大変だったんですね。美味しいと思った和菓子はありますか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 冷やし生チョコバナナ大福っていう和菓子です。大福なんだけど、チョコ味のあんこで。食べたらチョコバナナの味がして美味しかったです。 [/speech_bubble]――ゲームにする中で難しかった所や工夫した所はありますか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 本当は花札の仕組みを入れたくて考えてみたんですけれど、同じだとちょっとダメだから工夫を入れました。ルールカードを入れて、飽きない様に3種類のパターンが楽しめるルールを作りました。 [/speech_bubble]――同じ名前のカードは何枚入っているのですか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] ここにもこだわりがあります。枚数に関しては、リオが好きな和菓子が4枚、普通と思ったものが3枚。あまり好きじゃないなと思った和菓子が2枚になりました。 [/speech_bubble]――リオさんのこだわりが入っているんですね。3つのルールに決めた理由は何ですか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 元々和菓子を知って欲しいと思って作ったゲームだから、食感がどういう感じか、とか教えられるようにしました。あんこが入っているか入ってないかとか、どれくらいの大きさなんだろう?とかをまとめて、そういうのを伝えられたらいいなと思って設定しました。 [/speech_bubble]――そうですね。これならお菓子の特徴も分かって、もし和菓子を買う時に、こういうものだって分かって買いやすくなる人も出て来ると思います。
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] ありがとうございます。 [/speech_bubble]――実際にゲームを作ってみてどうでしたか。難しかった?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 思っていたより難しくなかったです。最終的に結構、自分では可愛いデザインに出来たと思っているから、良かったと思います。 [/speech_bubble]――絵も自分で書いたんですね。とても可愛く描けていると思います。
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] ありがとうございます。 [/speech_bubble]「和札」の魅力について
――このゲームの一番の魅力はなんですか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 一番の魅力は……やっぱりルールカードかなと思います。ルールカードが、一番楽しい工夫になるように作りました。それで、これが一番の魅力かなと思っています。 [/speech_bubble]――お友達にも遊んで貰いましたか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] リオの友達も結構楽しく遊んでくれて。めっちゃ楽しいじゃん!と言われて嬉しかったです。[/speech_bubble]今後のゲーム作成への意欲を聞く
――また、こういったゲームって作ってみたいと思いました?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 思いました! [/speech_bubble]――今度はどんなゲームを作りたいですか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] えー、どんなゲームだろう……でも、何か、食べ物のゲームは作ってみたいです。本当はうち、甘いものがあまり好きじゃなくて。どちらかというと。おつまみとかそういう系が好きです。だから今度は、おつまみをモチーフにした作品を作りたいです。 [/speech_bubble]――おつまみ!
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] そんな感じのゲームとか作ってみたいですね。 [/speech_bubble]――そしたら、お酒とおつまみが好きな人が気に入るかもしれませんね。しかしおつまみ好きって渋いですね!
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] うちはママとかもよくビールを飲みますので(苦笑 [/speech_bubble]――今年の作品で、自分以外が作ったゲームではどのゲームが好きでしたか?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 今一番人気なのは接客の匠というものだと思います。 [/speech_bubble]――でも、自分負けてないって思います?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] えへへ。(頷き [/speech_bubble]――友達が作ったゲームもやってみたい、と思いました?
[speech_bubble type="drop" subtype="L1" icon="aschool.jpg" name="リオさん"] 思いました。でもちょっと難しいですので、まずは自分から作っていきたいです。 [/speech_bubble]――ありがとうございました!
製品情報・今回の執筆にあたって
商品名:和札
価格:2500円
制作協力:ゲーミフィジャパン、a.school
株式会社a.school様
取材の申し込みに応じて頂きました。
ありがとうございます。
教育とゲームが合わさり良い影響があると感じることが出来ました。
これからも応援しています。