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フィギュア(図形)を描いて、召喚(サモン)せよ! ドラマチック・スケーティング召喚バトル『サモンスケート』

フィギュア(図形)を描いて、召喚(サモン)せよ! ドラマチック・スケーティング召喚バトル『サモンスケート』

TRPG? ボードゲーム? サモンスケートとは

ただいまコノスにて取り扱い中!

2017年春のゲームマーケットにて遊学芸さんから発売された、ボードゲームとTRPGの中間のようなオリジナルゲームです。
世界を破壊する混沌を退けるため、魔力を持つキャラクター達が選ばれ、召喚図形を描いて様々な【神】(フィギュア)を呼び出し、【混沌】(カオスフィギュア)と戦うという、協力型ゲームですよ。

今回はこちらをご紹介したいと思います。

遊学芸とは?

『人を育てるゲーム』をモットーに、普段は『遊びによるコミュニケーション能力の育成』をテーマにした、障害者支援事業などの活動をされているそうです。

「教室で生徒たちにTRPGを体験させたいんだけど、30人くらいを相手に45分授業で出来るものってない?」と無茶ぶりされて作ったという、3~45人対応の大人数TRPG『みんなでダンジョン』。リアル30分で終わる脱出TRPG『UREG(アレグ)』など、ユニークな作品が多数あります。そちらも面白いので、興味があれば是非見てください!

『サモンスケート』については、『ボードゲームとして遊んでも、ロールプレイをしながらTRPGとして遊んでもよく、誰でも簡単に楽しくドラマチックな協力プレイが出来るものを作りたい』という想いから作られたとか。

サモンスケート、開封!

付属品がどっさり

さて、早速箱を開けてみますと、何やら白い額縁が。そしてカラフルなペンやカードが沢山……というか、多っ!(笑)

特に目を引くのがこのカラー印刷されたホワイトボード。でっかーい(笑)。

やけに箱が大きいなぁ、と思ってたんですが、完全にこの額縁のせい(笑)
そしてこのボードこそが、このゲームの肝!

こちらは【自立も可能なマグネットボード】となっておりまして。ホワイトボードマーカーで書いたり消したりが自由に出来ます。

広大な【ステージ】(戦闘マップ)上を滑走せよ!

サモンスケート最大の特徴は。ホワイトボードの【ステージ】上にプレイヤーが実際にペンで軌跡を描くことで、【サモナー】であるキャラクターが滑走し、その軌跡で【召喚図形】を描いて神を【召喚】するというもの。
二人以上のキャラクターで『ユニゾン!』を行い、複雑で大きな陣を分担して描き、大技が撃てると気持ちいい!

【ゲームブック方式】のルールブックで、GM不要!

このゲームもう一つの目玉は、なんと『ルールブック』!

『ゲームブック』(昔流行った、選択肢を選ぶと〇〇ページへ進めと書かれていて、読むだけでゲームが出来る本)をイメージして作られており、選択に従って指示された部分を読むと次の情報が出て来るという作りになっているため。
『ソロプレイや、GMなしで全員プレイヤーになっても、ちゃんとボスデータを知らないまま話を進められる』というのが特徴です。

――ただ、普通のルールブックとは書き方が違うため、読むのにちょっと慣れが必要かも?

ルールブックを読むコツ

ルールブックの読み方、というか『私のおすすめ』ですが。

とりあえず。箱を開けてルールブックの頭の方にあるリストと見比べ、中身が揃ってるかを確認したら(検品は大事)。
まず。一本目の『ソロプレイ用導入シナリオ』を遊んでみましょう(笑)!

えー! いきなり? と、驚くと思いますが、ルール自体は難しくないので大丈夫。

世界観などは『混沌が侵蝕してきて世界がピンチ、世界崩壊タイマーが0になってしまう前に救ってくれ!』という、ある意味フレーバーみたいなものですし、細かいことは一度遊んでみてからゆっくり読めば、するっと理解出来ます!

やってみよう

キャラクターシートは『カード1枚』

ではまず、自分のキャラクターを……作らなくても遊べちゃうのです。
なんと、好きなカードを1枚選ぶだけ!

何やらどの子も、『移動』に関連するものを装備しているのが分かりますか?

じつは、召喚図形は設定的に10m(2×2マス)~30m(6×6マス)の大きな魔法陣なのです。
敵の攻撃をかいくぐりつつ素早く巨大な図形を描くため、ハイスピードで走れることがサモナーの必須技能!

なお。能力値の数字はこのような意味があります。
判定はダイスを2個振って、能力値以下なら成功の下方ロール。

《運動》【全力滑走】(滑走距離+2)の判定に有利。
《精神》精神力はHPのこと。0になると動けなくなってしまう。
《魔力》魔力と同じ値までの『レベル』のフィギュア(神)が扱える。(レベルが足りない場合、ゲーム中一度だけ呼べる)

《トリック》はゲーム中1回だけの固有技。

好きなカードを選んだら、名前を決めて、ボードのキャラクター欄(下の4色の枠)に書き込みます。
名前(ランダム表もある)
メモ(キャラクター設定があれば)
星マーク(【マナ】というボーナスポイント、シナリオ中に溜まる)
HP(《精神》の値を写す)

シナリオは基本ルールブックに8本収録!

キャラが出来たら次はシナリオ。
このルールブック、なんと導入シナリオの他に7本、計8本も入っています!

なお、『シナリオの概要や準備は、各シナリオの1ページ目』に纏まっていますので、1ページ目だけ見ましょう。
2ページ目からが本編です。ゲームブック方式は『先が読めないこと』がミソです、ネタバレに注意。

セットアップ

シナリオを決めたら、1ページ目の指示に従ってセットしていきます。

〇クリアファイルに『街』のマップを入れて表向きに置く。
【世界崩壊タイマー】の絵と同じように、マップのタイマーの数字をホワイトボードマーカーで塗り潰す。
〇使うフィギュアカードを選び、シンボルカード6枚を用意。
※タイムスケジュールに『出現タイミング』がありますが、何がどこに出て来るかはシナリオで指示されますから、後でいいです。

――これで準備は完了。ゲームを始めましょう!

プレイレポート

次に実際のプレイについて簡単に解説していきます。
開幕パートは自己紹介するだけですので割愛。

調査パート

調査パートでは、各プレイヤーが一人一回、シンボルの書かれた建物か、イベントの建物に行って判定を行っていきます。
やるべきことは下記の2つ。

〇フィギュア(神)カードを集める。
〇イベントをクリアして、ボスのシンボル(本質)のヒントを集める。

フィギュアの種類は3タイプ

赤/運動判定でクリア、攻撃タイプ。
緑/精神判定でクリア、回復タイプ。
青/魔力判定でクリア、サポートタイプ。

【フィギュア】に関しては、もし判定に失敗しても、開幕パートで貰った【マナ】を1点支払えば獲得できますが。
【イベント】で何の能力を要求されるかは行くまでわかりませんし。同じ場所に行くと交流を持つことで繋がりが出来て、『ユニゾン!』可能な状態になるので。二人以上で同じ場所に行くのも有効!

プレイヤーが全員動いたら、【世界崩壊タイマー】の一番大きな数字を一つ塗りつぶします。シナリオを見て、次のイベントや新しいフィギュアが登場する指示に従いましょう。

プレイのコツ

〇フィギュアは色違いで各自2枚は集めましょう! 特に赤(攻撃)は全員。緑(回復)は最低1人(できれば2人)手に入れてください。
〇カードの『レベル』が、本人の『魔力』よりも大きいと1回しか呼べません。注意!
〇複数人プレイの場合は『ユニゾン!』が重要です! 【交流】するか、『青のカード《女神フレイヤ》』を手に入れておくこと。
〇イベントをクリアすると手に入る【シンボルのヒント】は、必ず2つ以上集めておきましょう。

この辺りを守れば安定して戦えるはず。

展開パート

時間が来て、街マップから戦場である【ステージ】へと舞台を移す――その前に。混沌に形を与え、【カオスフィギュア】として【ステージ】へと【召喚】します。
それまでのイベントで知った【ヒント】から、シンボルカード6枚のうち、どれが【本質】なのか? 推理して、1枚選びましょう。

カオスフィギュアの【本質】を当てた場合。敵のシンボル能力は1個のまま。
またシナリオによって、追加でカオスフィギュアの召喚図形カードを得られるなど、ボーナスも貰えます。

外した場合。本来のシンボル能力に加えて、間違えたシンボルの能力も追加されてしまう!
『混沌』には様々な可能性が内包されているので、本質を見誤ると、『別の可能性』まで呼び覚ましてしまうのです。

『カオスフィギュア』を召喚したら、街マップを入れていたクリアファイルに、カオスフィギュアの絵をセット。

【初心者向けボスの、カオスドラゴン】

カオスフィギュアも全て書き下ろし!

このカオスフィギュアたちの絵が結構私は好きで、見るだけでもテンション上がります。
芸が細かいなと思うところは、【絵】と【カード】の違い。
この【カオスドール】ちゃんが一番顕著なんですが、よーく見てみてください。

カオスフィギュア(絵)は目が虚ろですが、カオスドールのフィギュア(カード)には綺麗な目がある!
プレイヤーが召喚する方には正気があって、ちゃんと一緒に戦ってくれるイメージですね。

戦闘パート

さあいよいよ戦闘! それぞれボードに書かれた縦と横の数字を見て、ダイスを2個振ってランダムに初期配置を決めます。

カオスフィギュアの攻撃

まずカオスフィギュアのダイスを1つ振り、出た目の部位が攻撃をします。対象選択の優先順位はもう一度ダイスを振って、表を参照

※この時、範囲攻撃によって【ステージ】がバリバリ壊されていきますが、その【ヒビ】が上下、あるいは左右につながってしまったら敗北! 更に、攻撃を受けた時点で、全員のHPが尽きて倒れてしまっても敗北です。

滑走フェイズ

攻撃でヒビが入ってしまった部分では、『滑走』が出来ません。

プレイヤーは歩数分までジャンプ移動も出来ますので、ヒビは飛び越えましょう。
滑走できるところへ行って、図形を描いて反撃です!

【シンボルカード】と【カオスフィギュアカード】はパーティーで共有、誰でも召喚出来ます。
【フィギュアカード】は自分が持っているものだけ召喚可能。

※『図形のレベルは何本のラインで書かれているかを表している』ので、何歩で描けるか考える参考に。

滑走距離はプレイ人数によって決まりますが。
【全力滑走】を宣言して運動判定に成功すると、距離を+2出来ますので上手く使っていきましょう。ただし、失敗すると距離が-2されてしまいますので注意!


呼び出したいフィギュアを選んで【ステージ】上に図形を描く。

『ユニゾン!』状態のキャラクター同士は線の共有が可能なので、複雑な図形は分担しよう!

召喚フェイズ

描いた図形に触って魔力を込め――召喚(サモン)!

召喚に使った線を消し、カードを【図形の面】から【イラスト面】にめくります。
これが『召喚状態』、好きなタイミングで発動出来るようになりました!(使ったらまた図形の面に戻しましょう)

さまざまなフィギュアを呼び出そう!

なお、キャラクターはHPが0になると動けなくなりますが、死んでいるわけではないので召喚は可能。
【マナ】を使って線を引いたり、他のプレイヤーに図形を描いて貰って『ユニゾン!』すれば召喚出来ます!

※ただし、本人が図形と軌跡で繋がっていなければいけませんので、ヒビに閉じ込められた状態で倒れてしまったらピンチ!
回復のフィギュアを持っている人は、最優先で描いて、常に召喚状態にしておくと安心ですよ。

プレイの感想

個人的に『ユニゾン!』が楽しかったので、1人用プレイでルールを理解したら、是非複数人で遊んでみて頂きたいと思いました。
倒れてしまった仲間の代わりに図形を描いたり、大きな図形を一緒に描いたり。
また召喚していると余る補助線をうまく組み合わせて、効率的に他の図形を描く方法を考えたりと、非常に独特なプレイ感のゲームです!

ロールプレイに重きを置いていないので、『協力プレイでドラマチックな遊びがしたい』という人におすすめ。
単純に、ホワイトボードの【ステージ】にペンでぐりぐり描いて攻撃、というのが楽しい!

アイディアはあっても、普通にやろうと思うと準備するものが多くてめげますが、サモンスケートを買えばシナリオまで含めてバッチリ!
興味のある方はぜひ、遊んでみてください。

人を育てるゲームをつくる――『遊学芸』さんにインタビュー

段々恒例になってきました作者さんへのインタビューです(笑)。遊学芸さん、よろしくおねがいします!

はい。ご紹介頂きました、遊学芸の保田 琳(やすだ りん)です(ツイッター@linelinglink)。『遊学芸』は僕個人の屋号で、『人を育てるゲームをつくる』目指してテーブルゲームを作成しています。

普段は障害者支援活動もされているということですが、サモンスケートもそういった活動のために作られたんですか?

東京学芸大学の研究員で教育学博士の加藤浩平さんが研究の一環として行っている「TRPGによる発達障害児のコミュニケーション支援」という特別支援教育の一つで、僕はゲームを作る部分でお手伝いをしていますが。正直言って、僕が作っているゲームそのものは普通のゲームなので、障害のあるなし関係なく、どなたでも遊んで頂ければと思いますよ。

確かに普通のゲームですよね……正直詳しくないんですが。こういうゲームって発達障害に効くものなんですか??

治療や訓練というものではなく、いわば支援の一環としての環境設定ですね。支援の対象にしているのは、知的障害や言語障害はないですが、「人と話すのが苦手」だったり「集団活動が苦手」だったりする子供たちや青年たちです。

ふむふむ?

ボードゲームやTRPGの場合、【キャラクター】と【自分の役割】がありますよね? それによって、『自分がどのような立場にたって、何をすればいいのか』が明白になるので、話しやすくなるんです。

あー、現実は気を配らないといけないことも多いですけど、ゲームの中ではゲームのルールさえ理解していれば、ちゃんと役目を果たせるし発言も出来ると?

はい、勿論それがそのまま『流暢にコミュニケーションが出来るようになる』ということにはなりませんが。そうやって『人とのコミュニケーションって楽しい』という経験をすると実際に話せるようにもなっていきます。ゲームが『人付き合いの成功体験の積み重ね』に使えるということですね。

サモンスケートについて

そうすると、サモンスケートはどのような狙いで作られたんでしょうか?

まず、出来るだけ『協力し合って進められるもの』が望ましいので、普段は『ルールを出来るだけ簡単にしたTRPG』を作っていたんですが。それでもキャラクター作成をして、導入で話を聞いて、得られた情報を元に調査して――と、とにかくルールが重くて。もっとボードゲームのように、コマを選んでダイスを振るだけでも、話が進むようなものを作りたいなと思っていたんです。

確かにボードゲームっぽく、最初からセッティングが全部決まっていて、ダイスを振れば話が進む感じですよね。

何創ろうかなーと思った時に丁度『ユーリ!!! on ICE』を見てまして(笑)。そこで『フィギュアスケート』の語源、【図形を描くように滑る】というのから、パッと。『あ。図形を描いて、その図形で召喚って面白いんじゃないか?』と思いついたのがサモンスケートです。

あー。フィギュアスケートは、軌跡が全く同じラインを描くように滑るのが基礎だとか、聞いたことあるかも。

召喚図形を見て貰うと分かりますが、アスクレピオスの図形は『カドゥケウスの杖』ですし、カーバンクルは『宝石、結晶』、ドリアードは木の象形文字、かぐや姫は、お稲荷様は豊穣なので穂の左側など、それぞれに関連した図形になるようにイメージしています。

あ、すごくそれっぽい!

神を表すフィギュア(図形)を描いて、サモン(召喚)。その力でカオスフィギュア(混沌)を協力して撃破する。そこがこのサモンスケートの面白い所! ――の、つもりで作っているので。面白いと思って貰えたら嬉しいですね(苦笑)。

大丈夫です、面白かったですよ。自信もってください!

実は思ったより売れ行きが良くなくて……(苦笑)。やっぱり高いんでしょうかね?

いや、フルカラーでこれだけ入って4千円は相当安いですよ。むしろ赤字じゃないのか心配なくらい。

イラストやデザインも全部自分一人でやっているので、なんとか赤にはならずに済んでます(笑)。

なるほど。……多分『ボードゲームとTRPGの中間』って言われても、イメージがつかないんだと思うんですよ。実際私も見てみるまで、どんなゲームか全然分かりませんでしたし。

そうなんですよねー……。ホームページで解説漫画やプレイ動画なども公開しているので、是非見て頂ければと思います。

ですです。動画で見ると、カオスフィギュアが【ステージ】を破壊する様子とかも良くわかりますよー!

お試しのお試し! テストプレイ用の廉価版を作成中

それから『廉価版』として、戦闘マップをただ紙に印刷してカオスフィギュアやカードを付けたお試しバージョンを出す予定なので。もし、『中身が分からないし、お試しで買うには高い』と思って手を出さない人がいるのであれば、そちらをまず手に取ってみて欲しいなと。

なるほどー、自分でペンやアクリル板なんかを買って来て、廉価版をセットすればすごく安く遊べる感じですね?

はい。少なくとも化粧箱などのコストが掛からない分安くはなります。ただ……特に戦闘に関しては、マーカーで自由に描いたり消したり出来ないと厳しいですし、コマもマグネット仕様じゃないとどんどんずれて面倒なので、製品版の方が絶対に遊びやすいと思います。本当にお試しのためですね。

遊んで楽しかったら、製品版を是非! ですね。――うーん、しかし廉価版と製品版を両方買うってことになると、なんかダブってしまってもったいないような?

それはそうですね……。では、廉価版を買われた方は、イベントで製品版を買う際、スタッフにお声がけ下さい。新しい追加のカオスフィギュアを差し上げるとか、500円割引など、何かサービスをさせて頂こうと思いますので。

おぉ、そういう特典があるのは良いですね! サモンスケートはとても独特なシステムなので、合う合わないは実際やってみないとわかりませんが、『皆でボードに絵を描いて、カードをめくって召喚して戦う』というのは絶対に楽しいですよ! 個人的には、製品版の方が箱を開けてすぐに遊べるのでおススメです。

是非、遊んでみてください。

コノスにて、絶賛発売中ですよ♪

終わりに

はい。それでは本日はこの辺で。遊学芸さん、ありがとうございました!

こちらこそありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

関連リンク

コノス売り場

サモンスケート特設ページ

遊学芸


なるねこ
普段は池袋でアナログゲーム向けのプレイスペースを開いているので、TRPGやボードゲームを作っている人たちのお話を聞いて記事にしていけたらと思っています。

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