ロードバイクで必要なメンテナンスキットにかける費用
ロードバイクを始めようとするときに、ロードバイク本体以外にも用意するものはたくさんあります。
今回はその中から、メンテナンスキットにかけるべきお金はどれくらいなのかを考えていきたいと思います。
メンテナンスキットについてですが、今回の記事ではあくまでも予算を中心に説明します。
どんなときに使うのかも説明しますが、詳細は別の記事でお伝えします。
メンテナンスキットですが、1)絶対に必要なもの 2)あると便利なもの 3)マニアックなもの の3つに分けて説明していきたいと思います。
絶対に必要なメンテナンスキット
アーレンキー(六角レンチ)
種類を問わず、ありとあらゆるタイプの自転車について、整備点検をするのには、アーレンキーと呼ばれるものを用います。
ハンドル周りやブレーキ、サドルのシートクランプ(サドルを固定する部分)、ディレーラー(変速機)のワイヤー、と至る部分に使用します。
アーレンキーとは普通の六角レンチのことを指すのですが、自転車業界においてはアーレンキーと統一された呼び名が与えられています。
アーレンキーにはサイズがありますが、とりあえずセットになっているものを購入することをおすすめします。
大抵の箇所には3mm 4mm 5mm のアーレンキーで対応できますが、一部例外がありますからセットで持っておくと安心できます。
大体値段としては1000円-2500円くらいのものがよいでしょう。
フロアポンプ(空気入れ)
ロードバイクを始めようとしている方は、空気入れ、と聞いて、家にあるからいいや、と思うことでしょう。
実は、ロードバイクを始めるのなら専用のものを用意しなければなりません。
空気を入れる部分のバルブの規格がシティーサイクルとは違い、シティーサイクルでは英式バルブという規格が採用されていますが、ロードバイクでは仏式バルブという規格が採用されており、それ専用のものを用意しなければなりません。
専用のものでは空気圧をチェックできるものがあり、ロードバイクに乗る人にとっては空気圧は管理したほうがよい、とされております。
専用のものを用意しなくても、英式・仏式両対応のものもあります(ただし、仏式→英式変換アダプターが必要)が、高圧の空気を入れることが難しい場合が多いでしょう。
値段は大体2000-3000円くらいです。
チェーン清掃キット一式
ロードバイクのチェーンは使用に応じて、砂がついたりして汚れていきます。
そのまま使用すると砂などがチェーンに傷をつけてチェーンやスプロケット(後輪中央についている歯車)、チェーンリング(ペダル側の歯車)を摩耗させてしまう事になってしまいますから、定期的に掃除が必要です。
掃除については、はじめにチェーンクリーナーというもので汚れを落とし、ウエスという布で残った油をすべて拭き取り、その後チェーンオイルを使う、という形になります。
これらに加えて、チェーンの汚れを簡単に取ることのできるブラシをセットで販売している商品がありますのでそれを活用することをおすすめします。
大体単品で買ってもセットで買っても2000-3000円くらいに収まるでしょう。
チェーンの清掃にKURE-556を使う人もいるかもしれませんが、揮発性が高く、定期的にオイルを差し直さないといけないので不向きです。
本記事で取り扱っているセットにはチェーンオイルも含まれているので別途で買う必要はありません。
軍手・ウエス・一般的な工具
ロードバイクをメンテナンスする上で、手が油で汚れたり、怪我をしないように軍手は必須です。
数セットほど用意しておきたいものです。
ウエスについては、油を拭き取ったりするための布です。
こちらについてもたくさん用意しておくとよいでしょう。
値段はそれぞれいくらかセットで1000円くらいになります。
一般的な工具についても揃えておく必要があります。
ディレーラーの可動域を調節するためのプラスドライバーやマイナスドライバー、ブレーキやディレーラーのワイヤーを引っ張るためのラジオペンチなどが必要で、全部揃えても3000円もしないと思います。
軍手
ウエス
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一般的な工具
あると便利なもの
メンテナンススタンド
変速調整をする時、ペダルを自転車が進む方向に回して変速したりして調整をするのですが、その時当然後輪は回ります。
よってメンテナンスするときには後輪が持ち上がっていないとできないわけです。
そんな時メンテナンススタンドがあればかなり作業を楽にすることができます。
シティーサイクルの後輪を持ち上げる方式のスタンドをイメージしていただけるとわかりやすいでしょう。
メンテナンススタンドには他にも色々種類がありますが、まず揃えたいのは後輪を持ち上げるタイプのものです。(前輪も持ち上げることができる。)
一応、自転車をひっくり返してサドルを地面につけてメンテナンスする方法もあるのですが、体験談をいうとやりにくいです。
また、メンテナンススタンドがあればロードバイクを室内保管する際に壁に立てかけたりする必要がなく、そういった面でも使える道具になるのでぜひとも揃えたいものです。
値段は1000-1500円ほどになります。
トルクレンチ
トルクレンチというのは、所定のトルク(力)で何らかのネジを締めるための道具になります。
ネジは締めすぎると破損してしまったり、かえって緩んでしまいます。
そういったことを防ぐためにトルクレンチは存在しています。
なくてもよっぽど変な締め方をしなければ問題が起きることはないのですが、そういったことが気になる方や、特にカーボンパーツを取り扱う際には必要な道具です。
カーボンパーツは締めすぎると即破損につながりますので、カーボンパーツを扱うのなら必須と言っても過言です。
値段については安くても4000円くらいでしょう。
スプロケットリムーバー・ロックリング廻し
その名の通り、スプロケットを外すのに使います。
使い方は長くなるので省略しますが、スプロケットリムーバーとロックリング廻しはセットで使います。
スプロケットをホイールから外すことでより細かな清掃が可能になります。
また、スプロケットといってもギアの幅に種類がありまして、ギア比(ギアの重さ)を使い分けたい、というときにはこの道具がかかせません。
値段は1500円くらいからです。
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マニアックなメンテナンスキット
ニップルレンチ
ホイールは、中央から外周部に向けてつながっているスポークという棒状のものに全方向から引っ張られて円形を保っています。
長い距離走ると、次第にスポークのネジが緩んで真円ではなくなります(このことをホイールが振れる、と表現します)。
そのようなときには、ニップルレンチと呼ばれる工具で外周部(リム)から出っ張っている細い六角になっている部分(ニップル)を締めたり緩めたりして、真円にもどします。
より正確にやりたいのなら振れ取り台を購入する必要がありますが、メンテナンススタンドと組み合わせてフレームとホイールの間隔をみて調節する方法でよほど問題ないと考えます。(もちろんフレームとホイールが正確に取り付けられており、フレームの精度に問題がないことが前提)
値段は1000円未満のものが多いです。
グリスとグリスガン
グリスというのは潤滑剤のことで、主に回転したり動いたりする部分にたいして滑らかに動くように使用します。
その部分というのは例えば、ブレーキレバーや、ブレーキなどが挙げられます。
先程KURE-556の話をしましたが、たしかに潤滑剤として利用できなくはないのですが、専用のグリスを使ったほうが安心です。
値段としてはグリス本体で500円以上でしょう。
グリス本体だけでも使うことはできるのですが、グリスガンを使うことで正確な位置にグリスを塗ることができるのでセットで購入することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ロードバイクのメンテナンスは難しそうだから全部バイクを買ったショップでやってもらう…となるとかなりお金がかかってしまいます。
そんなに難しい作業ではないのでやはり自分で工具を揃えてメンテナンスしたほうが経済的にお得ですね。
絶対に必要なものだけ揃えても一万円を切っていて、予算的にはそんなに問題がないと思われますので神経質になることはないでしょう。
それに、自分でメンテナンスをすることで自分が乗っている乗り物がどのような仕組みで動いているのかがわかり、より親しくなれる、というものでしょう。
いざ失敗してしまったらそのときにショップに持っていけばよいのです。
心配することはありません、挑戦するのみです。