お年寄りと大学生の取り組みをゲームにした「老人あつめ様」

NPO法人の活動から発想を得て作られた意欲作

「ひとつ屋根の下プロジェクト」というものをご存知でしょうか?
NPO法人「街ing本郷」が行っている活動で、街を活性化させる為に一人暮らしの老人と大学生が交流をしていくというプロジェクトです。
a.schoolの探究ラボを通じて、製作者のケンゾウさんはこのプロジェクトに強く興味を抱き、斬新さの光る「老人あつめ様」を作り上げました。
活動の難しさと、クリアした時の達成感を味わえる作品となっています。

 

そのインパクトからラジオ番組にも取り上げられました

 

2016年12月17日には札幌・STVラジオから放送された『藤岡みなみのおささらナイト』内のゲームマーケット関連でも紹介され、その作品のインパクトにはリスナーの反応も上がる程でした。
今回はそんな「老人あつめ様」をご紹介。
一体どのようなゲームなのかを見てみましょう!

 

「老人あつめ様」とはどんな作品?

 

山札から老人3枚と大学生1枚、そして勝利条件となる2枚のカードの合計6枚を集めてプロジェクトを達成させるというゲームです。
しかし条件を満たすのは大変。多くの困難や障害があり、コツコツ積み上げたものも一気に崩れる事は少なくないでしょう。
悲しみに包まれず、プロジェクトが達成できるように頑張るという作品となっています。

1ゲーム5~10分。シビアな終わり方も

プレイ人数は2~4人となっています。
とはいえ4人でプレイする時は、大学生カード・老人カードの限りある枚数がネックとなりプロジェクトの困難さを体感する事ができるでしょう。
稀にいきなり負ける、という事も……?

裏面は場所を示している作り。様々な出来事が沢山

家、大学、商店街。3タイプの裏絵はどこに向かい活動を行うかという事を示しています。
13種類のカードが合計30枚入っていますが、その中で共通の勝利条件となる老人は7枚、大学生は3枚。
その他大半は、老人と大学生のカードが揃った時に手に入れたり効果が出るカードが中心となっています。

老人3枚と大学生1枚を集めたら……

このゲームの勝利条件は3つ。条件となる老人3枚・大学生1枚を持った状態で以下のいずれかの条件を満たす事です。
いうだけでは簡単だけれど、これがどうして中々難しい。果たして無事に集めきれるでしょうか?

パターン1: お祝い会&近所の人……街が活性化!お祝いのパーティーが開かれました!
パターン2: 助け合い&卒業証書……老人と大学生が助け合い、卒業の時を迎えたのです。
パターン3 :お祝い会&卒業証書…… 大学生が卒業し、お祝いが行われます。

プロジェクトをゲームで追体験。「老人あつめ様」の遊び方

実際のプロジェクトに根差した要素をたっぷり織り交ぜながらシンプルに仕立て上げたこの作品。
ここではその遊び方を紹介します。

裏が「家」の老人をプレイヤーに1枚ずつ配る

それぞれのプレイヤーは老人カード1枚を最初から持ちます。
これは一人暮らしの老人がいる事を示している形ですね。

残りの山札をシャッフルして、裏向きのまま場に4枚並べる

良く混ぜた山札から、裏向きのまま4枚のカードを場に並べ、場札としたら準備完了。
ここからそれぞれが家や大学、商店街に出向いていく事になります。

手番を決めたら場札から1枚選んで表にする

じゃんけん等で順番を決めたら、場札を1枚めくります。
老人や大学生ならそのまま手札に加えて、その他のカードは条件や効果に従います。
手札に加わらないカードは山札に入れてシャッフルしましょう。
なお、このゲームに捨て札場はありません。手札が無くなる場合も含めて、全て山札に戻りシャッフルされます。
――実は、これが意外と曲者だったりするんですよ?

場札を4枚にしたら次の人の手番へ

場札は必ず4枚になるように山札から補充します。
この流れを繰り返して、一番最初に勝利条件を満たしたプレイヤーが勝ちとなります!
……が、稀に次々と負けてしまうプレイヤーが出る事態に陥る事もあったりするのです。
詳しくは実際に手に取って確かめてみて下さい!

実際に「老人あつめ様」をプレイしてみる

実際に作品を手に取り、実際に老人あつめ様をプレイしてみました。
今回は最少人数の2人での実践。どのようなゲームになるのでしょうか……?

大学生や老人を集める所からのスタート……と思いきや

ルールとゲーム内容を確認して、いざスタート。
お相手は早々に大学生を引き当て、こちらも負けじと引いて……
出てきました、「老人の死」カード。手持ちが無くなってもゲームは続くのです。

着々と上がり札が集まっていく

何とか引き直し、お互いに老人2枚と大学生を確保するところまで進みました。
その上でお相手はあがり札の助け合いとお祝い会を、こちらもお祝い会を獲得し、順調に後半戦へ……

安心した所でやってくる、そんな瞬間

あと一息であがりが見えて来る、そんな矢先にめくれた1枚。
「大学生のけんか」カードがめくれ、全部の札がデッキに戻る事に……
相手側はその間に3枚目の老人カードを確保して、あと少しであがりが見えてくる状況です。
無事にあがりとなるか、それとも手札を全部デッキに戻す事になるのか――

勝負あり!無事にあがりのカード登場

めくったカードは「卒業証書」。
これでパターン2・パターン3の同時達成となりました!
どちらか片方だけでも勝利条件となりますが、両方達成できるというのはちょっと珍しいのかもしれませんね。

プレイを終えてみて

2人でプレイした時は比較的サクサクできて、時間もそこまで掛からない手軽なゲームでした。
ただ、プレイヤーが4人になってくると、あがる前提となるカードが人数に満たない為、誰かがカードを手放す状況にならないと少々長めの時間が掛かりそうです。
それでも作者の老人に対するこだわりや、取材をした内容が生かされている作品となっていました!

制作者のケンゾウさんにインタビュー!

――本日は宜しくお願いします。「老人あつめ様」を作ったきっかけを教えてください。

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]元々老人が好きということもあって、本郷の街を探究して、「街ing本郷」の大学生と老人が交流し合う「ひとつ屋根の下プロジェクト」を元にして作りました。 [/speech_bubble]

――そんなプロジェクトがあって、活動に合わせて一緒に取材をしたのですね。

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]はい。[/speech_bubble]

――ご年配の方にはどんな話を聞ききましたか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]昔あった事の話が中心ですね。「老人あつめ様」の中では、助け合いっていうカードがあるんですけれど、老人と大学生が助け合いながら一緒に暮らしていくという所に生かしました。[/speech_bubble]

――では、大学生の方にお話を聞いた時に参考にしたところはありますか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]「大学生のけんか」というカードです。大学生の人達がけんかをすることもあるけれども仲直りもするという事で、けんかをしながらも、一緒に助け合う所、だと思います。[/speech_bubble]

――中にはとてもびっくりするようなカードもありましたけれども。どういう発想から出たのでしょうか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]最初に造った時にゲームが単純すぎてしまった時にできた発想で追加したカードもあります。それだけではつまらないんじゃないかと思って、工夫して作りました。[/speech_bubble]

――ゲームを作る段階で思いついたのですね。

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]そうです。「うれしい」カードも同じですね。[/speech_bubble]

――不思議だなと思った所は裏の違うカードを全部ひとまとめにしている所ですが、これはどういうイメージで出来上がったのですか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]老人といったら商店街にいるイメージがあったので、家と商店街の2ヵ所に老人がいるようにしました。それと、大学生は大学に居ましたし、一緒に暮らすので、家カード、商店街、大学の3種類の裏を作りました。[/speech_bubble]

――家の中に大学生が居ない理由はどうしてでしょうか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]家には最初から住んでいる訳ではないので、家のカードに大学生はいません。[/speech_bubble]

――捨て札を作らなかったのはどうしてですか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]捨てて戻さなければどんどんカードが溜まってしまうから、山札に戻して混ぜるようにしました。[/speech_bubble]

――実際ゲームを作ってみて大変だったところはありますか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]お母さんに説教されながら一緒に、パソコンでカードのデザインを……怒られながら作った事です。[/speech_bubble]

――怒られてしまったんですね。

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]パソコンでやっていたから「それじゃないでしょ」って言われてしまいました。[/speech_bubble]

――話の中で自分の出したい所とお母さんの提案した内容の相談などもあったんですね。

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]まぁ、結構ありました。[/speech_bubble]

――最初に全員に老人カードが1枚配られる所は、どういうイメージから出来ましたか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]老人を集めていけば交流も沢山増えるので、プロジェクト開始の頃の話を通じて思いつきました。[/speech_bubble]

――老人と大学生の交流が増えて、プロジェクトが成功したら勝ちと言う訳ですね。

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]そうです。[/speech_bubble]

――自分以外の作ったゲームで、どれが一番凄いと思いました?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]やっぱり職人トレジャーが一番いいですね。どらやきを作る為の材料を良く考えてあって凄いと思います。[/speech_bubble]

――自分の作品と比べてどうですか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]微妙です。自分のものも面白いね、と言われるけれども。自信はあまりないです。[/speech_bubble]

――今の所、何か新しい内容を思いつきますか?

[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”aschool.jpg” name=”ケンゾウさん”]いや、今はこれで十分だなという感じですね。[/speech_bubble]

――ありがとうございました!

製品情報・今回の執筆にあたって

商品名:老人あつめ様
価格:2500円
制作協力:ゲーミフィジャパン,a.school

 

株式会社a.school様
取材の申し込みに応じて頂きました。
ありがとうございます。
教育とゲームが合わさり良い影響があると感じることが出来ました。
これからも応援しています。

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